2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

トンレサップ・クルージング

私の友人がタイ・ベトナム・カンボジアを周遊する卒業旅行から帰ってきたときのことだ。自分はラオスへの単独卒業旅行直前だったので、参考までに色々と話を聞いていたのだが、その中で彼が語った一言が私のハートに突き刺さった。 「プノンペンからシェムリ…

プノンペンの陽炎

パトリス・ルコント(Patrice Leconte)というフランス人が、かつてカンボジアを訪れた際にこの地に溢れる原色のエネルギーとタフな人々に魅せられて、≪DOGORA≫というドキュメンタリー映画を作った。 この映画で、ルコントは淡々とカンボジアの街や村を流れ…

図書館の新世界

学生時代は、大学からの帰り道にアメリカ村があるというお財布泣かせな環境もあって、毎週のように中古レコード屋をハシゴした。就職してからしばらくは、代々木公園のそばに住むという分不相応な環境もあって、毎月のように何がしかのライブに顔を出した。…

旅の発端

2001年のゴールデン・ウィークのことだった。いつものように昔のツレと遊んだ帰りの車内、助手席に座っていたノリオが呟いた。 「夏休み、どこかに旅行に行かへんか?」 彼は、何年かの長い雌伏の時―世間では浪人と呼ぶ―を経て、ようやく訪れた大学生活も二…

【告知】Library of the Year 2010

Libary of the year 2010(公式サイト) twitter; IRI_loy(公式twitterアカウント) 良い図書館を良いと言う あなたの好きな図書館はどこですか 今年のLibrary of the Year(最終選考会は、今年の図書館総合展で開催予定)は、自薦・他薦を受け付けている(…

「地球の歩き方」を持って旅に出た人たちへ

カトマンズでダラダラしていたころ、同じく暇な日本人のツレと何人かで、「学生パッカーごっこ」というのをやっていた。 手持ちのくたびれた服の中で一番マシなものを着て、バックパックを背負い、そして右手には『地球の歩き方』のネパール編を握りしめて勢…

勉強会@中央線NEO 2010_2

2010/4/22 澤田匡人(宇都宮大学)「「いじめと妬み」再考─もたざる者の悪意の行方」 久慈達也(神戸芸術工科大学)「デザイナーのための秘密基地構想」(2010/2/20) 勉強会@中央線2008-2009(2009/12/10) 内と外(2009/11/13)

カンボジア三人旅2001_旅地図

より大きな地図で カンボジア三人旅 を表示

「地域社会圏」に図書館を置いてみる

twitterのTLを眺めていたら、最近よく目についたので購入した一冊。地域社会圏モデル ――国家と個人のあいだを構想せよ (建築のちから)作者: 山本理顕,中村拓志,藤村龍至,長谷川豪,原広司,金子勝,東浩紀,大西正紀+田中元子/mosaki,長島明夫出版社/メーカー: I…

マイニング探検隊第1回勉強会に参加

ひょんなことから誘われてマイニング探検隊の一員となって、その第1回勉強会に参加してきました。趣旨や内容は、公式サイトとかtiwtterのまとめとかを見てもらえればいいとして、ツラツラと考えたことを幾つか書いておきます。 今回は、Web-APIのお話という…

旅の終わりに

デリーに戻った私は、半ば投げやりに空港のカウンターで近くのホテルを予約し、快適に空調が施された部屋で真白なシーツにくるまり、そして泥のように眠った。今回の旅は、終わった。 それにしても、と思う。 チベットの旅は、辛いことばかりだ。高山病、寒…

メコンの匂い、再び

この日は島の村祭りらしかった。 起きぬけの島を歩いていると、確かに昨日までとは雰囲気が違う。どことなくソワソワしていて、心が浮き立つ感じだ。とある家に集まって料理に励む女たちや、一家総出で麺を作っている家もあった。隣のレストランのおっさんも…

メコンに抱かれて

デット島では、朝日とともに目が覚めた。 全くの自由な時間だ。暇にまかせて散歩し、気に入った木蔭を見つけては文庫本を開き、顔見知りと会えばカフェでお喋りし、疲れたら昼寝する。脳みそが溶けていくのが、自分でもわかる。 その日の午後は、コーン・パ…

メコンの匂い

船が目的地のムアンセーンに着いたのは、夜の8時ごろだった。メコンに浮かぶドン・コーンの東に位置する集落だ。とは言え、正直に話すと、降りたところがムアン・セーンだとわかったのは、その日の宿の看板が「ムアン・セーン・ゲストハウス」となっていたか…

天国に一番近い場所

ワット・プーまではチャンパサックから7-8km。自転車で1時間程度の距離だ。一本道だから迷う心配もない。空はどこまでも青く、白いでっかい雲が編隊を組んで流れていく。街を抜ければ道の脇にポツポツと家があるばかりで、両手に地平線を抱えて走ることがで…

ボッタクリ天国

嵐の翌朝、まだ暗いうちから荷造りをしてホテルの外に出るとトゥクトゥクの運転手が満面の笑みを浮かべて待機していた。頼んでいたわけでもないのに用意周到で、ご苦労なことだ。 そして、予想通りバスステーションまで10000キップとあり得ない値段を吹っか…

犬は逝ってもバスは進む

ビエンチャン行きのバスは、これまた7時出発と朝が早い。朝食代わりのフランスパン・サンドイッチを片手にバスに乗り込むと、一番前の席に、前の日にプーシーの丘であしらっていた小坊主が座っていた。より正確に言うと、この小坊主は僕の隣にいた日本人の女…

ルアンパバーンの日々

ルアンパバーンに着いた翌日は、朝の5時過ぎに目が覚めた。旅に出るとそうなのだが、相変わらず目覚ましいらずだ。 今朝のお目当ては、ルアンパバーンの名物だという早朝の托鉢。いつか見た世界遺産のVTRでもこのシーンが印象的だったような気もする。そうい…

Passenger's High

翌朝、前の日に食事をともにした旅行者たちには挨拶もせずに早々にゲストハウスを出た。扉を開けると、朝の光が眩しかった。やっと太陽とご対面だ。 ゲストハウスを出てしばらく歩いたところで、国境を越えるところで一緒だったフランス人2人組とバッタリ出…