2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧

カルカッタからの手紙(1)

カルカッタ。 コロニアルな建物の間を流れる大量の褐色の人間の流れを縫うように、人力車と黄色いカブが走り抜けるこの賑やかな街は、僕のお気に入りです。ちなみに、植民地時代の名残を引きずったこの「カルカッタ」という名前を持つこの街も、今は「コルカ…

明治時代の旅行記を読む

7月29日、某勉強会で「明治時代の旅行記を読む」という5分のスピーチをしたので、その内容を掲載しておきます。このblogで紹介している明治時代の旅行記の紹介シリーズの趣旨説明みたいになっています。 1.個人blog「Traveling LIBRARIAN-旅する図書館屋」…

内と外

バナーラスからの手紙(2)

今夜の列車でカルカッタに出ます。ガートを徘徊する物売りにも顔を覚えてもらってきていたので、本来ならこれから楽しくなるところなのですが、バングラデシュで新年を迎えるためには仕方のないところです。 が、肝心の列車がなかなか来ません。夕方には出発…

井上方勝『北ボルネオ』

井上方勝 『北ボルネオ』 神戸, 井上方勝, 明治28(1895)年, 61p. <本文>明治時代に多くの日本人が移民として海を渡っていったが、北ボルネオもその目的地の一つだった。北ボルネオ移民の第一波が1893〜1895年だったらしい(ちょうど世界大不況の時期と重…

バナーラスからの手紙(1)

バナーラスでは、ガンジスを見下ろすことができる部屋に泊まっています。男2人なのに奮発したのです。この季節、街は薄い靄に包まれていて、遠くまで見渡すことはできないのですが、その分だけ街の持つ神秘的な雰囲気が増長されているような気もします。 し…

ポカラからの手紙

昨日、ポカラに着きました。カトマンズからは6時間ほどの道のりです。 ここは、遠くに美しいアンナプルナを望む人気のリゾート地でもあるのですが、時節柄、ここも観光客の姿もまばらで、あまり活気はありません。泊まっているホテルも、できて何年も経って…

Record Shop Django @奈良

高校時代にちょくちょく顔を出していたレコード屋があります。その名もDjango。 店は、当時は奈良の小西通の古民家にあって、中には駆け出しのロック小僧の僕にはまだまだついていけないお洒落なレコードやCDが並んでいました。部活帰りの夕方に寄っていたの…

カトマンズからの手紙(5)

カトマンズに来て20日ほど経ちました。ここで過ごす日々は、ひたすら怠惰なものになっています。 朝はゆっくり起きて、古本屋で買った文庫片手にいつもチャイ屋とモモ屋を梯子し、夜にはリュウやリョウ、タダヒコ、ナガイ君たちと合流して日本料理屋へ。観光…