2008-02-01から1ヶ月間の記事一覧

岩本千綱『暹羅老士安南三国探検実記』

岩本千綱(1858-1920)『暹羅老士安南三国探検実記』博文館, 明治30.9, 192p. 渡航時期:明治29年(1896)-30年(1897) 渡航先:タイ、ラオス、ベトナム<本文> 本書は、岩本が、相棒の山本賸介と共に僧侶に変装して、タイのバンコクから、フランス勢力下…

白瀬矗『千島探検録』

白瀬矗『千島探検録』東京, 東京図書出版, 明治30.4, 246p.旅行者:白瀬矗(1861-1945) 渡航先:千島列島 渡航時期:明治26年(1893)-28年(1895)<本文> 白瀬は、南極探検を行った(1910-1912年)ことで有名だが、今回は、彼が若いときに参加した壮絶な…

正岡藝陽『米国見物』

正岡猶一(藝陽)『米国見物』東京, 昭文堂, 明治43年, 688p.旅行者:渡米実業団(56名に通訳・婦人等を加える) 渡航先:アメリカ 渡航時期:明治42年(1909)<本文> アメリカ太平洋沿岸の商工会議所の招待に応じて、日本の商工会議所から渋沢栄一をはじ…

東京高等師範学校『遼東修学旅行記』

『遼東修学旅行記』東京, 東京高等師範学校修学旅行団記録係, 明治40.7, 730p. 旅行者:東京師範学校関係者合計192名(職員21名、学生168名、雇い人3名) 渡航先:中国 渡航時期:明治39年(1906年)7月13日から8月11日<本文> 明治20年頃始まったとされる…

石川周行編『世界一周画報』

石川周行編『世界一周画報』東京, 朝日新聞社, 明治41年9月 旅行者:ツアー客54名(うち1名は途中帰国、3名は現地に残留)、特派員2名ほか 渡航先:アメリカ、イギリス、ロシア、フランス、ドイツ、イタリア、スイスなど 渡航時期:明治41年(1908)3月18日…

九日目:成都

目を覚ますと、少し二日酔いだった。 理塘からの道連れだったイタリア人とお別れの朝食をしてから、TAXIで空港に向かった(70元)。旅にも言葉にも、少しは馴染んできたかなという頃になるともう帰国というのは毎度のことだが、やっぱり残念な気がする。そし…

八日目:成都

この日は、完全なオフ。文庫本を片手に、ブラブラと成都の街を歩いた。 "中国郷土料理フェア"といった感じで各地の料理の屋台が立ち並ぶ文殊院の一帯をぬけて、オープンしたばかりの伊勢丹まで歩いた。親子丼(25元)を食べたのだが、久々に食べる日本米は、…

七日目:成都

今回の旅の裏の目的は、実は成都の武侯祠に行くことだった。何を隠そう、僕は20年来の<三国志>ファンでる。横山光輝の漫画、吉川英治の小説、岩波文庫版三国志演義、正史(和訳)、『蒼天航路』はもちろん読んだし、細野晴臣の音楽が格好いい人形劇も全部…

六日目:成都

翌朝は10時発のバスだったので、出発前にGuest House裏の康定寺を見学して、チベットの<匂い>とお別れをした。 今日のバス旅も昨日の2人と同道。Guest Houseからターミナルまでは、“Convenient Guy”と揶揄されていたアメリカ人の発案(&おごり)でTAXIで…

五日目:康定

翌朝、目を覚ますとバスの出る時間の10分前(6:20)だった。慌てて支度をし、小姐をたたき起こして扉を開けてもらい、バスターミナルまでダッシュして辛くもバスの発車に間に合った。高山病を克服したことが、最終日にこんな形で証明されたのは皮肉としか言…

四日目:理塘(2)

街の北にある理塘寺の周辺はチベタン居住区で、チベット形式の住宅が並んでいるが、メインストリート周辺の新市街には漢人の商店が立ち並んでいる。街を歩くチベタンの多くは、郊外に住む遊牧民で、買出しに来たり、お茶を飲みにやって来ているようだ。マー…

四日目:理塘(1)

理塘は、夏のホース・レース(競馬祭)には内外から旅行者から集まって賑やかになるらしいが、僕が訪れた冬季には、うら寂しい場末の街にしか見えなかった。 しかし、だからこそ、剥き出しのチベタンの姿が垣間見えるとも言える。冬のこの時期を狙って何度も…

三日目:理塘

理塘行きのバス(83元)はまだ暗い6:00に出発した。ここからは中型のマイクロバスにいかついチベタンたちと無理矢理押し込まれる。 暗闇でサングラスをかけたチベタンの若者がじっとこちらを見ていた。流石に怖かったのだが、日が昇ってくると、何のことはな…

二日目:康定

僕は、パンダには目もくれずに、西部に向かうことにした。 8:00の康定(KanDing)行きのバス(115元)は、チケットに印刷された乗り場とは違う所から出発した。とは言え、(7年前にはなかなかお目にかかれなかった)立派なバスだ。 このルート(昔は「茶馬古…

一日目:成都

ここのところ、やれ<新婚旅行>だの、<親孝行旅行>だのと、浮かれた旅を繰り返してきたのだが、どうにもこうにも押さえられない衝動が再び訪れた。 ということで、新妻を残して四川へと旅立った。目指すは、四川省内のチベット民族居住区の理塘(LiTang)…

そして帰国

皆さんは旅に出る際に、親(特に母親)から「電話くらいしなさいよ」とか言われたことはないだろうか?ちなみに、私も私の兄弟もこれは散々言われた。そして、それなりにはこの指令を守ってきたと思っている。 さて、今回の親孝行旅行に際して、日本に残る家…

食事について

旅といえば食。バリでの食事についても触れないわけにはいかない。 ホテルでオプションとして付いていた朝食は、(朝から)ミーゴレンにフルーツにパンに・・・と大量かつ美味であった。ウブドで訪れたレストランも、店の名前は忘れてしまったけれど、いずれ…

犬に追いかけられる

最終日は、昼過ぎに従姉夫婦と合流して、クタの従姉夫婦宅へ行くことになっていた。 ということで、朝食後、最後の見納めとばかりにウブドの街を散歩し、プリ・ルキサン美術館を訪れたりして、我々親孝行ツアーご一行は、のんびりと、そして優雅に過ごした。…

スパ初体験

「バリといえばスパ」 と誰かが言ったかどうかは定かではないが、我々親孝行ツアー一行も、滞在していたワカデウマ・リゾートでスパを体験した(1人30分コース)。 しかし、出発前は我々はこの<スパ>という得体の知れないものについて、心は不安で一杯だっ…