2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「わが実家「蔵書放出祭」始末記」を執筆

「本と出版の未来」を考えるためのメディア、『マガジン航』に「わが実家「蔵書放出祭」始末記」という文章を書きました。昨年の11月から今年の1月にかけて、実家に溜め込んだ蔵書を処分した際の顛末をまとめたものです。僕自身はそこら辺にいる「ちょっと本…

荻野万之助『外遊三年』

<本文>荻野万之助という人物のことは詳しく調べられていない。 分かった範囲で書くと、慶応義塾卒業後に憲法・行政法等の勉強のためにアメリカ・ドイツに留学していたこと、留学中も『慶應義塾学報』に欧米の政治や外交について何本かの論説を投稿していた…

(番外編)寒空のオリオン

1999年11月28日。私は大和西大寺駅のケーブルテレビの前で革のジャケットのポケットに手を突っ込んで。どこかの国のサッカーリーグの中継をみながら人を待っていた。夕方だったが、季節のわりにはその日の宵はそれほど寒くなかった。でもそれは、僕があの旅…

CCoN2015写真リスト

"Mask" Arai-Yakushi, Tokyo, 2013.11. "Spring" Arai-Yakushi, Tokyo, 2014.4. "Lost" Yamato-Saidaiji, Nara, 2015.1. "Road" Yamato-Saidaiji, Nara, 2015.1. CCoN2014 CCoN2013 CCoN2012 CCoN2011 CCoN2010 CCoN2009 CCoN2008 CCoN2007 CCoN2006 CCoN2005

#138

2015.3 Arai, Tokyo. 旅師の蔭にはきっと涙がある。 赤坂憲雄「喜田貞吉 他者の旅を追体験する」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 五柳書院発売日: 2010/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

#137

2013.3 Nagata-cho, Tokyo. 旅のあとに書かれる機構は、旅のすべてではない。採集ノートという紀行以前の紀行のなかにはきっと、もうひとつの旅が埋もれている。 赤坂憲雄「折口信夫 紀行はみな旅のあとに」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社…

#136

2014.8 Komagome, Tokyo. 旅に出るきっかけは、たぶんケ(気)が枯れることだ。日常という名のケガレの堆積が、ある臨界点に達したとき、牧水はいやおうもなく旅に出る。 旅はときには寂しく、苦しく、厭わしい。なんの因果でこんな所まで来たのか、とわれな…

#135

2015.1 Yamato-Saidaiji, Nara. 目的のない散歩にも、いくらかの目的らしいことはあった。さびれはてた光景が、しばし立ち去りがたい心持ちにさせる、無用な感慨に打たれる、それ がなにより嬉しい、という。 赤坂憲雄「永井荷風 地図は旅の方法である」 旅…

#134

2013.5 Suwa, Nagano. 近代の旅は、いかに発見されたのか。この問いには深くそそられるものがある。放浪者の系譜とは異なった、もう一つの旅師の一群に眼を凝らさねばな らない。 赤坂憲雄「柳田邦男 民俗学は旅に繋がれて」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者…

#133

2014.2 Gojo, Kyoto. 放浪への促しは、いかにも唐突にやって来る。 赤坂憲雄「山下清 サバイバル戦略として」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 五柳書院発売日: 2010/03メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る

#132

2014.4 Arai-Yakushi, Tokyo. 旅のあとには、日常という名の、厳粛な戦場が待ち受けている。 赤坂憲雄「高群逸枝 まどろみに底、巡礼へ」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 五柳書院発売日: 2010/03メディア: 単行本この商品を含む…

#131

2014.4 Arai-Yakushi, Tokyo. 人はしぐれて旅に棲み、乞食となる。かれらの眼には、世間が、世間の人が透けて見える。 赤坂憲雄「種田山頭火 人はしぐれて旅に棲む」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 五柳書院発売日: 2010/03メデ…

#130

2015.1 Yamato-Saidaiji, Nara. 旅に棲む、という。それがときに乞食と同義であったことを忘れてはならない。 赤坂憲雄「高橋竹山 旅に棲み、世間を歩く」 旅学的な文体 (五柳叢書 94)作者: 赤坂憲雄出版社/メーカー: 五柳書院発売日: 2010/03メディア: 単行…