違和感一杯の旅の〆
この連載もちょっとグダグダになってきたので、そろそろしめたいと思う。
正直なところ、今回の旅行で僕が見聞してきたことと、エマ・ラーキン『ミャンマーという国への旅』を読んでのミャンマーの印象の違いには、違和感を感じずにはいられない。
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著者はビルマ史の修士号を持っているだけあって、英国やインドに残る公文書や各種英語文献をかなり渉猟したうえで、得意のビルマ語を駆使して旅し、そして取材しているので、内容はかなり骨太で読み応えありまくり。
彼女によれば、現在のミャンマーは、思想統制・密告・投獄・検閲が日常化し、人びとが圧政の恐怖にあえでいて、それはさながらジョージ・オーウェルの『一九八四年』の世界だという。
多少のバイアスや政治的事情を考慮して「話半分」だとしても、この違和感にはただただ戸惑うばかり。
パガンの緩さ加減は、ヤンゴンの活況は一体何だったのだろうか?ビルマ人の人懐っこさ、几帳面さ、礼儀正しさは一体なんだったのだろうか?国家がここまで巧妙に人民を統制し、暗部を隠蔽することができるのだろうか?
その一方で、去年のクーデターに、今も断続的に起きるテロ。
そんなことをツレヅレと思いながら、ミャンマーにはもう一度行った方がいいのかな・・・と思った。
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