なぜ「親孝行旅行」か?

 私はこれまで、何度も<一人旅>を繰り返してきた。そして、結婚してから<新婚旅行>というのにも行った。普通に考えれば、これで十分かもしれない。しかし、まだ挑戦していない分野はあるのではないだろうか?と、ミャンマーから帰ってから悶々と日々を過していた。

 そして、2007年の正月。バリ島で某旅行会社の現地ガイドをやっている従姉の旦那さんが久々に日本に来ていて、色々と話をしていたのだが、何の拍子だったか、「ばり島ニ何デ来ナイ?」と尋ねられた瞬間、ある本のことが頭をよぎった。

親孝行プレイ (角川文庫)

親孝行プレイ (角川文庫)

 みうらじゅん氏が提唱する新しい親孝行のスタイルが詰め込まれた本なのだが、ここで「親孝行の定番」として<親孝行旅行>が提唱されていたのを思い出した。

 そうだ、<親孝行旅行>というものがあるではないか。自分の母親と奥さんの母親を「接待」する<親孝行旅行>。それに、このバリという観光の島はウッテツケではないだろうか?

 (1)日本から遠くない。(2)物価もそんなに高くない。(3)観光産業が発達している。(4)気候も良い。(5)従姉夫婦が住んでいる(これがポイント!)。(6)自分も行ったことがない。

 これだけポジティブな要素があれば、海外旅行が殆ど初めての母親×2を連れて行っても、まぁ大丈夫ではなかろうか?と奥さんと相談し、あれよあれよと言ううちに、2007年6月の出発となったのであった。 期間はオーソドックスに3泊5日。
 果たしてどんな珍道中になるやのやら・・・という不安と期待を交えつつ、成田エクスプレスに乗ったのであった。