レギスタン広場

サマルカンド最大の目的はアフラシアブの丘とその博物館。とはいえ、昼食を済ませて一息ついたらもう15時。楽しみは明日に取っておくとして、まずは普通のツーリストと同様にレギスタン広場に向かった。
レギスタン広場はモンゴル時代以降のサマルカンドの中心となった場所で、壮麗なタイル張りのメドレセ(神学校)が圧倒的な迫力である。碧色のドームの色合いも何とも言えない。「ソグド人命」と刻み込まれた私の心も、あまりの素晴らしさに阿波踊りを始めてしまった。

折しも週末。広場はウズベキスタン各地からやってきた観光客と、フランスやイタリアなどのヨーロッパを中心とする外国人ツアー客でごった返している。
ウズベク人の女の子のグループがカメラを片手に私の妻に手まねきしてきた。あぁシャッター押せばいいのねと思って近寄ると、妻は女の子たちに両脇から拘束され、私にはカメラを押し付けてきた・・・
似たようなことが何度も繰り返される。何のことはない、外国人が珍しいのだ。そういえば、タシケントの地下鉄でも、不躾なまでのウズベク人の視線に曝されていたような気もする。バングラデシュほどではないが、ちょっとした有名人の気分である。

厳しい陽射しも、6時を過ぎて陽が西に傾くと、ぐっと和らぐ。
広場のベンチに腰かけて、夕陽を浴びて黄金色に輝くメドレセと桑の木をボーっと眺めるのが、サマルカンドでの最高の過ごし方なのだろう。
陽が暮れると、我々を待っているのは、そう、ビールとシャシリクである。