農商務省農務局 『白耳義國畜産業調査』

農商務省農務局 『白耳義國畜産業調査(附・第二回万国家畜飼養会議顛)』 農商務省農務局, 明治39(1906)年, 44p.

本文

本書は、ベルギーの畜産業調査と、明治38年7月30日からリエージュで開催された第二回万国家畜飼養会議出席のために農商務省からベルギーに派遣された東京帝大助教授・岩住良治(1875-1958)による出張報告書(明治38年11月25日付)。特に牧畜(牛)について、詳細な調査報告がなされている。
岩住たちが出席した第二回万国家畜飼養会議だが、7月30日から8月1日の3日間にかけて行われ、初日にはパレード等も催されるなど(失礼ながら字面から受ける印象とは裏腹に)華やかなものだったらしい。報告としては、何カ国から何人が参加したのか等の基本的な情報が書かれていない(報告のラインナップ、議決事項、感想のみ)ので詳細は分かりづらいのだが…。
岩住は帰国後も東大で活躍し、日本畜産学会の設立に関わるなど、草創期の日本の畜産学に大きな貢献をしたという。

どうでもいいけど、ベルギーでは毎朝チーズと牛乳をたらふく食べていたが、どれも美味かった。