夜が明けると、車窓の風景は一変していた。朝もやの中にかすかに見えるのは黄土の畑作地帯。植わっているのは高粱や玉蜀黍だろうか。そこに壁で囲まれたレンガ造りの集落が点在している。まぎれもなく、列車は華北を走っていた。窓の隙間から入ってくる空気…
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