「「知」が拡散する時代の「公」と「私」」を開催

先日告知した石けんブラザーズ主催のトークイベント@図書館総合展、「『知』が拡散する時代の「公」と「私」 図書館をめぐって」を開催しました(僕はモデレータを担当)。お出で頂いた方、ご覧頂いた方、皆さんどうも有難うございました。

「「知」が拡散する時代の「公」と「私」 図書館をめぐって」

  • 日時

11月10日(木) 15:30〜17:00

  • URL

 ustreamtogetter

  • パネリスト

上崎千慶應義塾大学)、岡野裕行(皇学館大学)、桂英史(東京芸術大学)、中山英之(中山英之建築設計事務所

  • モデレータ

福林靖博(石けんブラザーズ)

パネリストの皆さんのお話がどれも濃密で刺激的だったのですが、レクチャーが終わった時点で16:55とパネルディスカッションをやる時間がほとんどなく、また多岐に渡る話を僕の実力不足でうまくつなげずと、仕切りに大きな課題を残したものの、終了後に何人かの方々から「面白かった」と声をかけて頂きました(それは全て、パネリストの皆さんのお蔭です)。
その場ではうまくまとめられず、ごにょごにょと言ってお茶を濁したのですが、その後の打ち上げの席で上崎さんが言い放った一言が一番しっくりくるような気がします。それは「公私混同」。中山さんが最後にバスク人の比喩を用いて話されたように、「公」と「私」という概念も対立するものではなく、入り混じるもの。ソーシャルメディアを通じて個人のログを含めて様々な情報が流通する「知が拡散する時代」(上崎さんからは、むしろ「知の編まれ方が多様な時代」じゃない?とつっこまれましたが)においてはより一層、それを前提として考えていかなければいけないのではないか、と言えれば何となく話をまとめられた感じになったのですが…。
個人的に一番印象に残ったのは、桂さんが最後に「アーカイブとライブラリーは似て非なるものだということを明確に言葉にしてほしい」「中山さんが多摩美大図書館の設計の際に感じたいう<建築には4人の施主がいる>という言葉は大事な考え方」(この言葉に引っ掛かった方は、是非ustreamをご覧ください)と強調されたが、耳に残っています。あと、誰とは固有名詞を挙げませんが、友人が「このイベントは図書館業界における傍流の中の主流だと思う」と言い得て妙な表現をしていたように、客席の半端ない豪華さも印象的でしたね。
石けんブラザーズの活動も、獲得賞金を半分以上つぎ込んで2月のトークイベントと今回のトークイベントをやってきたわけですが、そろそろまとめに入る時期に来ているのかなとも感じます。