マレビトサービス#2:西牟田靖編

川口市メディアセブンで行われた<ブラウジングトークセッション | 西牟田靖*1の帰り、西牟田靖さんに「マレビトサービス」についてお話を伺う機会があったので、簡単にメモをしておきます。西牟田さんは、もともとは海外紀行モノのライターとして活躍されていましたが、近年は旧日本帝国領や国境地域への旅を通じて、近現代日本の歩みを問い直すテーマに取り組まれています(図書館関係では、「近著『ニッポンの穴紀行』で国立国会図書館も取材しています)。

  • ここ数年、日本国内を題材にしたノンフィクションを手掛けているので、取材先の図書館を利用するようになった(また、専門図書館(室)も利用する。)。ただし、資料の利用のみで、図書館員に訊ねる(レファレンスする)ことはほとんどない。取材内容があまりにニッチ過ぎるので、訊いても分からないだろうと思うから。
  • 図書館でよく利用するのは、郷土資料。郷土資料は地元の情報を蒐集するのに役立つが、地元について悪いことは書かれていないので、そこは別の資料で補うようにしている。
  • 旅先で訪れたところで印象に残っているのは石垣市立図書館*2。郷土資料も充実していたし、離島桟橋の近くという立地も良かった。

前回の石田ゆうすけさんと、郷土資料への注目と言う点では共通しています(図書館員に訊かないということも共通…)が、資料の扱い方のところで違いが出ているのが興味深いです。同じ路線で第三弾に行ってもいいのですが、わりと似た内容になってしまいそうなので、ちょっと路線を変えた方がいいかもしれません。

関連エントリー

  1. 同時多発的お花見ストリーム/マレビトサービス#1:石田ゆうすけ編(2011/4/7)
  2. 地域と観光に関する情報サービス研究会第三回研究会(2011/3/25)
  3. 地域と観光に関する情報サービス研究会第二回研究会(2011/2/22)
  4. 地域と観光に関する情報サービス研究会第一回研究会(2011/1/23)
  5. 地域と観光に関する情報サービス研究会(マレビトの会)発足(2011/1/11)
  6. 図書館と観光:その融合がもたらすもの(2010/12/27)
  7. Airport Library @スキポール空港(2010/9/8)
  8. 鼎談「まちづくり・観光・図書館」(2010/7/5)
  9. 観光と図書館の融合の可能性についての考察(2010/5/1)
  10. アーバンツーリズムと図書館(2009/3/24)
  11. Tokyo's Tokyo(2009/3/4)
  12. 旅の図書館(2009/2/12)
  13. 南益行の「観光図書館論(2009/1/27)
  14. 旅人のための図書館を夢想する(2008/12/27)
  15. 蛇足 「八重山図書館考」(2008/10/10)

*1:ブラウジングトークセッションに行くのは、昨年9月の仲俣暁生さんのイベント以来、2度目です。

*2:奇しくも僕も同じ印象です。「蛇足 「八重山図書館考」」(2008/10/10)