『共創がメディアを変える:コミュニケーションで紡ぐ新しい電子出版』出版

柳本浩市さんに初めてお会いしたのは、2011年9月3日に開催されたトークイベント<何に着目すべきか?>。複数人のホスト・ゲストが広いスペースの真ん中にあつらえられた壇上で入り乱れて、それぞれ持ち寄った本を肴にあれやこれやと語り合う…という一風変わったスタイルのトーク・イベントで、僕が登壇した時の相手が柳本さんでした。その際、僕からは折から米国議会図書館が取り組み始めていたtwitter上の"つぶやき"を全てアーカイブしようとするプロジェクトに引き合いに出して、"つぶやき"のようなこれまで対象とならなかったよう情報の保存/アーカイブについて話をしたことをよく覚えています。ただ、折しも喉を痛めて声がまともに出なかったということもあって、消化不良のままでしたが…。
その後しばらく間が空いたのですが、今年に入って柳本さんから、新しい事業の企画書と併せて、11月に刊行予定の事業コンセプト・ブックに掲載するための対談の打診がありました。業界内には僕よりこのネタでの対談に相応しい顔は幾つも思い浮かぶのですが、消化不良のまま終わってしまった3年前の続きをやりたい!ということでお受けしました。そして、本業でドタバタしていておかしなテンションのまま好き放題しゃべらせてもらったネタも盛り込まれた(そして僕の写真までどーんと載った)、件のコンセプト・ブックがついに発売になりました。

共創がメディアを変える コミュニケーションで紡ぐ新しい電子出版

共創がメディアを変える コミュニケーションで紡ぐ新しい電子出版

  • 作者: 柳本浩市,田宗道弘,福林靖博,SPREAD(小林弘和山田春奈),西澤明洋,篠原一彦,内藤友規,和田晃一,望月明人
  • 出版社/メーカー: 中村堂
  • 発売日: 2014/11/28
  • メディア: 単行本
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柳本さんが新しい電子出版における重要なポイントとして、

  • アーカイブを基点とする
  • 多数のメンバーの共創によってメディアを創出する
  • メンバー全員に利益を供与する

という3点をあげているように、図書館の「次」にも繋がる「知のエコシステム」について示唆に富む一冊(僕の与太話はともかく…)だと思うので、是非。