勝手に総括する"Library of the Year 2006-2009"

12月9日、某勉強会で「勝手に総括する"Library of the Year 2006-2009"」という5分のスピーチをしたので、その内容を掲載しておきます。

1.Library of the Year(LoY)とは
 (1)これからの図書館のあり方を示唆するような先進的な活動を行っている機関に対して、[www.iri-net.org/:title=NPO法人知的資源イニシアティブ](IRI)が毎年授与する賞。
 (2)選考基準は次の3つ
  ・今後の公共図書館のあり方を示唆する先進的な活動を行なっている。
  ・公立図書館に限らず、公開された図書館的活動をしている機関、団体、活動を対象とする。
  ・最近の1〜3年間程度の活動を評価対象期間とする。
 (3)図書館総合展のイベントとして2006年から実施
  ・IRIメンバーによる一次審査→優秀賞受賞館決定
  ・図書館総合展フォーラムにおいて大賞受賞館を決定(プレゼン・ディスカッションを審査員・会場が審査)
  ・「良い」という分かりやすい基準→マスコミ受けは良い→認知度はUP

2.Library of the Year 2006-2009 ※◎が大賞受賞機関
 (1)Library of the Year 2006
  ・◎鳥取県立図書館農林水産研究情報総合センター六本木アカデミーヒルズ諫早市立たらみ図書館
  ・規模、館種、特徴などの点でバランスよく選出
 (2)Library of the Year 2007
  ・◎愛荘町立愛知川図書館静岡市立御幸町図書館横芝光町立図書館矢祭もったいない図書館
  ・地方の元気な町立図書館をピックアップ、話題の図書館も取り上げて議論の俎上に
 (3)Library of the Year 2008
  ・◎千代田区立千代田図書館旅する絵本カーニバル恵庭市立図書館ジュンク堂書店池袋本店
  ・図書館に限らない活動/機関も候補に挙げて問題提起、他館の手本になるか→Webの充実度も基準に
 (4)Library of the Year 2009
  ・◎大阪市立図書館(DBライセンス契約の工夫→既存館の意欲的な挑戦)、奈良県立図書情報館(従来の図書館の枠に収まらない積極的なサービス展開)、渋沢栄一財団実業史研究情報センター(MLA連携の先駆け、組織としても体現)
  ・地方協力員の新設(一次選考での情報網羅性確保)、「既存の図書館のモデルになる」という選考基準

3.これからのLoYに向けて
 (1)内容の問題:大賞は公立図書館ばかり、マンネリ?
 (2)運営の問題:安定性、客観性の限界